トレイルランニングは郊外や山中での長距離ランになりがちなので、水分補給や食事、エイドキットなどが必携になります。
そのために必須の装備(ギア)がザックやベストなどのバックパックアイテム。
トレランのザックは不正地でも走りやすいように軽くて背中に密着するような小型タイプが主流になっており、ペットボトルや小物などが出し入れしやすいように様々な工夫がなされています。
容量
5L~10L
10L以下の小型のものはベスト型が主流
とにかくフィット感が凄い。ほとんど横揺れもなく慣れると着けている(というか着ている)かどうか分からなくなる感覚です。小さい分携帯容量は限られますが、ハーネス部にボトルホルダーがついているものも多くソフトフラスク(ペットボトルは要確認)や携帯食、キット程度は余裕で入ります。
ただ、長距離ラン用やタオル防寒具を入れるとなると厳しいので、春夏やレース用と割り切ったほうがいいと思います。
10L~20L
初めての方はまずこの範囲の容量のザックを選びましょう。一人分のラン用荷物であれば大概のものは入ります。
が、大は小をかねるからといって、量が多い→重くなる→揺れる→疲れる、と負の連鎖に陥るのでランの荷物は必要最小限という意味からもラン計画にあったザックを選んで下さい。
それから荷物に対してザックが大きすぎるとザックの中で積荷が揺れて安定しなくなるので注意しましょう。上着やタオルで隙間を埋めれば安定します。
普段使いのトレラン用あれば15Lあれば十分だと思います。
とはいえサイクリングや仕事用、ピクニックのリュック代わりにも使えたりと汎用性ありありなので持っていて便利な大きさです。
またこの大きさになるとザックによってはハイドレーションシステムが付属しているものもあります。単体で購入すると結構高いので購入するときのポイントになります。
20L~
長距離やアドベンチャーレース用が中心のザックになりますので本稿ではあまり触れません。
ここら辺の大きさになってくると比較対象としてはリュックサックや登山用ザックになってくるのですが、登山用と比べて密着度が高く走りやすく設計されている反面、メッシュ素材など工夫はされていますが蒸れ易い、軽量化などのため薄手のナイロン製品が多いために破れ易いなどのデメリットもあります。
登山兼用なら30Lがあれば便利ですね。
ブランド
salomon サロモン
トレイルランニングといえばサロモン、というぐらいのフランス発ド定番トレラン総合メーカー。
ベストタイプのザックはフィット感が抜群でまったく走りの邪魔をしません。レースなどで常用している人も多いのではないでしょうか。
ADV SKINシリーズやAGILEシリーズは専用ソフトフラスクがセットになっているのでお徳感もあります。
※すべてのザックに共通しますがハーネスのボトルホルダーはソフトフラスク専用で500mlペットボトルが入らない物が多いので事前確認は必須です。
ULTIMATE DIRECTION アルティメイトディレクション
ブルーがトレードカラーの人気メーカー。ハイドレーションパックの生みの親でもあります。
一時期やや低迷していましたが近年復活して今やどこでも目にするくらいユーザーが増えていますがそれだけ使いやすいということですね。収納や取り出し易さなどカユイところに手が届くような親切デザインが支持されてるのだと思います。
レース用の小型サイズのザックが個人的にオススメ。容量はランナーズベストが約8L、ウルトラベストが約10L 、マウンテンベストが約14Lでちろんソフトフラスク付属です。
難点をあげると価格が高めなのとカラーがブルー中心なので他者と被るくらいでしょうか。
Mont-bell モンベル
言わずと知れた国内最大手アウトドアメーカー、主要都市や主要登山観光地にも直営店があり購入しやすいです。
登山用品メーカーなのでトレランギアはそれほど種類はありませんがザックではクロスランナーシリーズが非常にコスパが高いですね。定価で海外メーカーより3割以上安いと思います。
ただバーゲンを除いてあまり値引きしない(海外メーカーは季節性や新製品発売に合わせて旧品を下げやすい)のと直営店以外であまり見かけないのが残念です。
なので、ザックを使用している人はあまり見かけないですね。ウェアやパーカーはよく見ますが。
Arc’teryx アークテリクス
始祖鳥の化石のロゴがカッコいいアークテリクス、持ってるだけでオシャレです。
アークテリクスのトレランといえばNorvan(ノーバン)シリーズでしょうか。7L・14Lあたりが使いやすいですがどちらかといえばやや大きめのほうが好みです。というのもレースよりも普段使いしたいなと思っちゃうので。
シンプルで街中でも普通に使えるデザイン性ですが本格的な登山用品メーカーなのでミーハー感はありませんよ、念のため。
THE NORTH FACE ザ・ノース・フェイス
ザ・ノース・フェイスも総合アウトドアブランドとしてトレランにも積極的に注力していて日本では鏑木毅さんのスポンサーですね。
ギア全般にコナレテイル感があるというか、頑丈で使いやすくて何でも揃っててコスパもまあまあで、でもこれといった特徴がないみたいな。
そんなノースフェイスといえばマーティンウィングやTRシリーズですね。しかーしノースフェイスのザックにはソフトフラスクが付いてない、そのかわりハーネス部に500mlペットボトルが入ります。悩ましいっちゃ悩ましい。ソフトフラスク高いですからね。
初心者でメーカーやブランドがよく分からない場合、ギアは全部ノースフェイスで揃えてしまってもよいですね、安定と安心のブランドです。
patagonia パタゴニア
こちらもノースフェイスとならぶ定番アウトドアメーカーに急成長したパタゴニア。名前の由来は南米大陸の南極端の地名ですね、荒涼とした山岳がカッコいい地域です。
パタゴニアのザックはスロープ・ランナーシリーズがあります。基本はハイドロパック付属ですがソフトフラスク付属の商品もあるのでどちらか選べるのは便利ですね。
近年環境保護にも力を入れているようです。。
gregory グレゴリー
ノースフェイスが鏑木毅さんならこっちは石川弘樹さんだ、てなことで石川さん監修ザックがルーファスシリーズ。
もともとグレゴリーは老舗登山用ザック専門メーカーで、高い・頑丈・使いやすいで定評があり伝統の職人芸的な技がルーファスでも存分に生かされています。まあ安くはない(てか高い)ですがハイドロシステムが付いているので価格相応かなと。
ザックで迷ったらルーファス買っとけば間違いない、といっても過言ではないのですが、以前のシリーズから指摘されている体が柔らかくないと背嚢部からボトルが取り出しにくい問題はまだ残ってるみたいですね。
paagoworks パーゴワークス
国産トレランザックメーカーのパーゴワークス。近年レース中心に使用者が激増しているイメージがあります。
そんなパーゴワークスのRUSHシリーズ(7L・12L)ですが見た目が独特のため好みが分かれますが、団子虫というかゲンゴロウというかそんな感じ(汗)を気にしないのであれば文句なく使いやすいです。
ベスト型とリュック型の中間のような感じなので形状的にフィット感もあり収納力もありのいいとこどりです。
その他、注目ブランド
UltrAspire ウルトラスパイア
ヤマケンこと山本健一さんのスポンサーで有名なブランド。ザイゴスシリーズが有名ですね。
トレランよりも長距離やアドベンチャー向けのザックに定評があるイメージです。
Deuter ドイター
もともとサイクリングや登山リュックの専門メーカーだったのがトレランにも進出。ザック専門メーカーなので機能性に優れています。
トレランザックではアドベンチャーシリーズがあります。
OMM
10L前後の小型モデルとしてウルトラ、25L~の長距離モデルとしてクラシックがあります。
山岳やアドベンチャーなど長距離レース向けのブランドイメージが強いですが近年トレランにも力を入れているみたいです。
最後に・・・
ザック選びはフィット感と収納量のバランスが大切です。
しかし実践で使ってみて、またレースで走ってみないと中々自分に合うかどうか分かりませんよね。
安い買物ではないので出来るだけ当サイトの情報などを利用して自分にあったザックを購入して楽しいトレランライフを送って下さることを願っています。