ハンガーノックって何?
- ハンガーノックとは
激しく長時間にわたる運動を続けることで、体内の糖質(ブドウ糖とグリコーゲン)
が多く使用されてしまい、極度の低血糖状態に陥ることを言います。
ハンガーノックは造語で、1960年代に南アフリカの自転車選手が「hunger knock」と
いう言葉を使い始めたことから広まったようです。
- ハンガーノックの仕組み
体内に摂取した糖質は、ブドウ糖とグリコーゲンに分解され、体内の肝臓と筋肉に貯
められます。人は運動すると、この肝臓に貯めたグリコーゲンをエネルギーに変換し
、消費していきます。
ただ、肝臓は血糖値(血液中の糖量)を管理している臓器のため、グリコーゲンが枯
渇すると生命の危機を感じるため、エネルギーへの変換を強制ストップさせてしまい
ます。
このことが、急に身体が重くなったり、足がフラついたり、頭が働かなくなったりす
ることにつながるのです。
マラソンを例にした場合、一般的な市民ランナーは“30~35㎞”もしくは“3時間ほど”で体
内のグリコーゲンが切れてしまいます。これが「マラソンの壁」と呼ばれる要因です
。※実は2時間で走り切ってしまうトップランナーの場合、ハンガーノックには陥りません。
つまり、アップダウンを伴うトレイルランニングの場合は、それ以上のエネルギー消
費となるため、より短時間での補給が必要となるわけです。
ハンガーノックの症状
症状は人によって異なります。私の場合、危険度を下記のように捉えています。
- 初期症状:身体全体が重くなる
- 中期症状:足の痙攣・寒気
- 末期症状:頭痛・めまい
どうやって対処すればいいの?
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自分のエネルギー消費の感覚を把握し、“2時間ごとにおにぎり1個“や”長い登りの
タイミングでジェル1本“など計画的な補給を心がけます。
⇒集中して走っているときは、どうしても補給が後回しになりがちですが、体の調子 がいい状態のときに、補給しておくことが何より大事。 -
トレイル前日(理想は3日前)から可能なかぎり糖質を体内に摂取するカーボロ
ーディング(いわゆるグリコーゲンローディング)を行っておく。
⇒カーボローディングを行うことで、通常の2倍ものグリコーゲンを体内(肝臓や 筋肉)に貯めておくことができます。
まあ実際カーボローディングまでは必要ありませんが、朝はきちんと食べないとdeadです。